アディダスのスタンスミスを購入しようとして、価格の幅広さに驚いたことはありませんか。1万円以下で買えるものもあれば、2万円を超えるモデルも存在します。見た目は似ているのに、なぜこれほど差があるのか不思議に思う方も多いでしょう。実は、ABCマートモデルとアディダス公式のオリジナルスモデル、さらに高級ラインの「スタンスミス LUX」では、使われている素材やシルエットに決定的な違いがあります。この記事では、天然皮革と合成皮革の見分け方や、大人が後悔しないための選び方を詳しく解説します。自分にぴったりの一足を見つけるための参考にしてください。
この記事のポイント
- ABCマート限定モデルと公式オリジナルスモデルの具体的な仕様差
- 天然皮革(本革)と合成皮革(リサイクル素材)のメリット・デメリット
- 高級版「LUX」が大人に支持される理由
- 失敗しないための型番チェックと見た目の判別ポイント
スタンスミスの種類の違いを理解し、納得の一足を選ぶ

スタンスミスには大きく分けて3つのグレードが存在し、それぞれターゲットや用途が異なります。まずは、それぞれの立ち位置を整理しましょう。
ABCマート限定モデルと公式オリジナルスモデルの違い
多くの方がまず迷うのは、ABCマートなどで販売されている「廉価版」と、アディダス直営店などが扱う「公式モデル」の違いではないでしょうか。最も気になるポイントであり、私自身もかつては「同じスタンスミスなのになぜこれほど価格が違うのか」と疑問を抱いていました。
結論から言えば、ABCマート限定モデル(通称ABCモデル)は、幅広い層が手に取りやすい「実用的なスニーカー」として設計されています。型番が「GZ」や「GW」で始まることが多く、価格は1万円前後です。主な特徴は、アッパーに合成皮革を使用している点と、シュータン(ベロ)が厚めに作られている点。スニーカーとしてのクッション性や歩きやすさを重視しており、全体的にシルエットが少しふっくらしています。足入れがスムーズなため、普段使いの一足としては非常に優秀です。
一方、公式オリジナルスモデルは1.5万円前後で展開されており、本来のスタンスミスが持つ「テニスシューズとしてのシャープな美しさ」を維持しています。ABCモデルに比べるとフォルムが細身で、洗練された印象を与えます。街で見かけた際に「あの人のスタンスミスは格好いい」と感じるのは、たいていこの細身の公式モデルです。「手軽に履き潰したい」ならABCモデル、「スタンスミスらしいシルエットを楽しみたい」なら公式モデル、という選び方が基本となるでしょう。さらにこだわりたい方は、白スニーカーの定番を賢く選ぶコツをチェックして、全体のバランスを考えてみるのもおすすめです。
価格を左右する合成皮革と天然皮革の決定的な違い
価格差を生む最大の要因は、アッパーに使われている素材の質にあります。かつてスタンスミスといえば天然皮革(本革)が主流でしたが、現在はサステナブルな潮流もあり、ラインナップが大きく様変わりしました。ここを理解していないと、「高い方を買ったのに数年で劣化してしまった」「安い方を選んだら足に馴染まない」といった失敗に繋がりかねません。
合成皮革(合皮)の最大のメリットは、「手入れの楽さ」と「雨への強さ」です。天然皮革のようにクリームで保湿する必要がなく、汚れてもサッと拭くだけで綺麗になります。また、新品時から質感が均一なため、個体差を気にする必要もありません。ただし、デメリットとして「経年劣化」が避けられない点が挙げられます。数年経つと表面が剥がれてくることがあり、そうなると寿命といえます。
対して天然皮革(本革)は、履き込むほどに自分の足に馴染む感覚や、革特有の風合いの変化(エイジング)を楽しめるのが最大の魅力です。お手入れ次第で5年、10年と長く履き続けることができますし、履きシワすらも「味」として格好良く見えるのが本革の良さでしょう。ただし、雨の日に履くのをためらってしまうのが唯一の弱点かもしれません。購入前に素材表記を確認し、素材の違いを納得した上で選ぶことが大切です。
リサイクル素材を採用したプライムグリーンの特徴

2021年、アディダスはすべてのスタンスミスをサステナブルなリサイクル素材「プライムグリーン」へ切り替えると発表しました。これはスニーカーファンにとって大きな衝撃であり、「本革のスタンスミスはもう作られないのか」と不安になった方も多いはずです。
プライムグリーンは、高機能なリサイクル素材で作られた合成皮革の一種です。実際に触れてみると分かりますが、近年の技術向上により、パッと見では本革に近い質感を高いレベルで再現しています。表面のキメの細かさや光沢感など、言われなければ合皮だと気づかないケースもあるでしょう。しかし、天然皮革ではないため、使い込んでも革が柔らかくなって足の形に変形するような経年変化(エイジング)は期待できません。時間が経過しても「新品に近い状態」をキープしやすい素材といえます。
見た目の判別ポイントとしては、サイドに「STAN SMITH」とゴールドのロゴが入っているモデルは、このリサイクル素材を採用した現行の標準モデルであることが多いです。また、シュータンの裏側などに「PRIMEGREEN」の刻印やマークが入っているのも特徴です。「地球環境に配慮した選択をしたい」「常にクリーンな状態で履きたい」という価値観を持つ方には、非常にマッチする選択肢でしょう。
本革にこだわる人が選ぶスタンスミスLUXの魅力
「リサイクル素材も良いけれど、やはりスタンスミスは本革でないと満足できない」というこだわり派の方に、自信を持っておすすめしたいのがスタンスミス LUX(リュクス)です。以前展開されていた高級モデル「リコン(RECON)」の実質的な後継モデルであり、非常に完成度の高い一足に仕上がっています。
このモデルは、プレミアムな天然皮革を贅沢に使用しており、手に取った瞬間のしっとりとした質感が際立っています。最大の特徴は、外側だけでなくライニング(内張り)までレザー仕様になっていること。足を入れた瞬間に包み込まれるような柔らかさと高級感は、普及モデルとは明らかに一線を画します。シルエットも非常にスマートで細身に設計されているため、カジュアルなデニムはもちろん、スラックスやセットアップといったジャケットスタイルにも完璧に馴染みます。
価格は2万円強と決して安くはありませんが、合成皮革モデルのように数年で表面が剥がれる心配が少なく、手入れをしながら「自分だけの一足」に育て上げることができます。まさに「一生モノ」と言えるスニーカーです。30代以上の大人の方で、上品な足元を演出したいと考えているなら、予算を足してでもLUXを選んで間違いありません。この一足を履くだけで、コーディネート全体の格が一段上がるはずです。
シュータンの厚みやロゴで見分けるモデルごとの仕様の差
スタンスミスの種類の違いを見分けるには、細かいディテールをチェックするのが近道です。特にシュータン(ベロ)の厚みは、初心者の方でも最も分かりやすいポイントでしょう。履き心地と見た目の印象を左右する、大きな分かれ道となります。
ABCマートなどで売られている廉価版モデルは、シュータンの中にスポンジのようなクッション材が入っており、ふっくらと厚みがあります。これは足首への当たりをソフトにするための工夫で、歩行時の快適さを重視した結果です。逆に、公式オリジナルスモデルやLUXなどの上位モデルは、シュータンが非常に薄く作られています。これにより、足首周りがスッキリと見え、シャープで洗練された印象を与えられるのです。細身のパンツを合わせた際のシルエットの美しさは、やはり「薄いシュータン」のモデルに軍配が上がります。
また、スタンスミス氏の顔が描かれたロゴの加工も見逃せません。普及モデルはプリントで描かれているだけの場合が多いですが、LUXのような上位モデルになると、ロゴがエンボス加工(型押し)や金抜きで表現されており、立体感と高級感があります。こうしたディテールの積み重ねが、全体の雰囲気の差として現れます。他にも、ヒールパッチの素材やステッチの色使いなど、モデルごとの個性が反映されています。さらに上品に履きこなしたい方は、スタンスミスの靴紐を一番上まで通さないといった工夫を取り入れるのも、大人っぽい足元を作るテクニックの一つです。
型番から特定する、自分に最適なスタンスミスの見分け方
最終的にどのモデルか確証を持つには、シュータンの裏や箱の側面に記載された型番(品番)を確認するのが最も確実です。ネットショッピングで素材に迷った際は、商品画像だけでなく、説明欄にある型番を必ずチェックするようにしましょう。
スタンスミスは見た目が酷似しているため、型番による判別が重要です。例えば、かつての名作本革モデルとして知られる「S75075」や「CP9701」などは、今でもオークション等で高値で取引されています。現在の主力モデルについては、以下の表に特徴をまとめました。
| モデル名 | 主な型番例 | 主な素材 | シュータン | おすすめな人 |
|---|---|---|---|---|
| ABC限定モデル | GZ5996, GW6222など | 合成皮革 | 厚め(クッション有) | コスパ重視、雨の日も履きたい |
| 公式標準モデル | FX5502, GV7666など | リサイクル素材(合皮) | 薄め | 定番シルエットが好き、環境重視 |
| スタンスミス LUX | HP2201, IG8296など | プレミアム天然皮革 | 薄め(レザー) | 本革にこだわりたい、一生モノにしたい |
自分に最適なスタンスミスを見極めるためには、「いつ、どこで、どう履きたいか」をイメージすることが大切です。ガシガシ歩き回る仕事や通学用なら、耐久性とコスパに優れたABCモデルが適しているでしょう。一方で、大切な日のデートやビジネスカジュアルを格上げしたいなら、迷わずLUXを選ぶのが近道です。この記事を参考に、あなたにとっての「最高の一足」を見つけていただければ幸いです。
スタンスミスの種類の違いを見極めるための賢い選び方

各モデルの違いを把握したところで、次は「自分に最適な一足はどう選ぶべきか」という点について解説します。用途に合わせて選ぶことこそが、購入後に後悔しないための最大の秘訣です。
足馴染みの良さや経年変化を楽しむなら天然皮革を選ぶ
もしあなたが「靴を育てる楽しみ」を重視するなら、選ぶべきは天然皮革一択といえるでしょう。近年のスタンスミスはリサイクル素材が主流となっていますが、「Stan Smith LUX(ラックス)」などの上位モデルに採用されている本革の質感はやはり別格です。合成皮革は新品時の形状を維持しやすい反面、足への馴染みには限界があります。対して本革は、履き込むほどに自分の足の形へと変化し、唯一無二のフィット感が生まれます。筆者も初めて本革のスタンスミスを足に馴染ませた際は、その吸い付くような履き心地に驚いたのを覚えています。
価格は少し張りますが、手入れをしながら数年履き続けることを考えれば、コストパフォーマンスは決して悪くありません。履きジワさえも「味」として楽しめるのは、本革モデルだけの特権です。ただし、注意したいのが「手入れを完全に放置してしまうこと」です。天然皮革は人間の肌と同様に、水分や油分が不足するとひび割れの原因になります。数ヶ月に一度で構いませんので、シュークリームで栄養を補給してあげてください。適切なケアを施すことで、5年、10年と愛用できる最高の相棒になってくれます。なお、本革モデルは履き始めにタイトさを感じることが多いため、サイズ選びは慎重に行いましょう。厚手の靴下を好む場合は、わずかに余裕を持たせたサイズ設定がおすすめです。
本革モデルを長く楽しむためのコツ
- 履き下ろす前にデリケートクリームで保湿する
- 同じ靴を毎日履かず、1日履いたら2日休ませる
- シューキーパーを使って型崩れを防ぐ
雨の日でも手入れが簡単な合皮モデルの意外なメリット
高級志向だけが正解とは限りません。合成皮革(リサイクル素材)のモデルには、実用面における大きなメリットがあります。それは、圧倒的なメンテナンスのしやすさです。2021年以降、アディダスはサステナビリティの観点から、高機能リサイクル素材「プライムグリーン」を主力に採用しています。見た目は本革に限りなく近い質感ながら、水に強く汚れが落ちやすいという、デイリーユースに最適な特性を備えています。
本革のように水濡れに神経質になる必要がなく、汚れても濡らした布でサッと拭き取るだけで清潔感を維持できます。この手軽さは、忙しい朝や子育て中の方にとって非常に重要なポイントではないでしょうか。通勤や通学で毎日気兼ねなく履きたい、雨の日でもスタンスミスを合わせたいというアクティブな方には、こちらのモデルの方がストレスなく付き合えるはずです。高価なモデルを買って汚れを恐れるよりも、合皮モデルを常にクリーンな状態で履きこなすのもスマートな選択です。筆者の周囲でも「白スニーカーは消耗品」と割り切り、あえて合皮モデルを定期的に買い替えて常に新品の白さを楽しんでいる方が多くいます。
| 特徴 | 天然皮革(LUX等) | 合成皮革(リサイクル素材) |
|---|---|---|
| 足馴染み | 非常に良い。自分専用の形に育つ | 適度。形状の変化が少ない |
| 耐水性 | 低い(水シミになりやすい) | 高い(汚れが染み込みにくい) |
| 価格帯 | 高価(1.5万円〜2万円超) | 標準的(1万円前後) |
| 経年変化 | 履き込むほどに味わいが出る | 経年劣化はするが変化は少ない |
細身のシルエットが際立つ高級ラインの美しさ

スタンスミスの種類による見た目の最大の違いは、実は「横幅のシルエット」に現れます。高級ラインであるLUXなどは、足元をスマートに見せるための細身設計が特徴です。一般的に流通しているABCマートなどの定番モデルは、日本人の足型を考慮してやや肉厚で丸みを帯びたフォルムに仕上げられていますが、高級ラインは使用されている木型(ラスト)から異なります。横から見た際の薄さ、上から見た際のシェイプされたウエストラインは、一目で「上質な靴」であることを物語ります。
このシルエットの美しさは、ワイドパンツの足元を引き締めたり、細身のデニムに合わせたりする際に絶大な効果を発揮します。ジャケットスタイルにスニーカーを取り入れる「ハズし」のテクニックでも、ボリュームを抑えた高級ラインなら上品にまとまるでしょう。一方で、足幅が広い方が無理にタイトなモデルを選ぶと、革が横に広がってしまい、本来の美しいシルエットを損ねてしまうこともあります。幅広・甲高を自覚されている場合は、モデル選びと併せてアディダススニーカーのサイズ選びガイドを参考に、ハーフサイズアップを検討するのが失敗を防ぐコツです。快適に履き続けるためには、「見た目のシャープさ」をどこまで優先するかを、ご自身の足型と相談しながら判断してください。
初心者でも安っぽさを感じない色選びとソールの配色
初めてスタンスミスを購入する際、チープな印象にならないか不安に感じる方もいるでしょう。スタンスミスを「単なる白いスニーカー」に見せないための重要なポイントは、ソールの色にあります。安価なモデルの多くはソール、靴紐、アッパーのすべてが「真っ白」に統一されていますが、これが時として「上履き」のような幼い印象を与えてしまう原因になります。
大人っぽく、ヴィンテージライクに履きこなしたいのであれば、わずかにベージュがかったオフホワイト(生成り色)のソールを選んでみてください。この絶妙な色の差が、スニーカー全体に奥行きと高級感をもたらします。また、ヒールパッチ(かかとの配色部分)の選択も重要です。定番のグリーンはポップで親しみやすいですが、ネイビーやブラック、あるいは同色のホワイトを選ぶと全体が引き締まり、モードな印象を演出できます。さらにおしゃれ上級者を目指すなら、スタンスミスの靴紐を一番上まで通さないテクニックを取り入れ、あえてルーズかつスマートな履き口を演出するのも有効です。こうした細かな工夫で、量産型ではない「あなただけのスタンスミス」へと仕上がります。個人的には、最初はネイビーのヒールパッチとオフホワイトソールの組み合わせが、どのような服装にも馴染みやすく失敗がないと感じています。
理想のスタンスミスを手に入れるために、種類の違いを知って後悔を防ぐ
スタンスミスは、掘り下げるほどに奥が深いスニーカーです。単に名前だけで選ぶのではなく、素材・型番・販売ルート(公式か量販店か)という3つの軸でチェックすれば、理想から外れることはまずありません。一見似ているようでいて、それぞれが持つ個性を理解することで、買い物の満足度は劇的に高まります。
最後になりますが、製品の仕様や最新ラインナップは時期により変更される場合があります。正確な情報は必ずアディダス公式サイトをご確認ください。(出典:アディダス公式サイト)また、サイズ感や履き心地には個人差があるため、最終的な購入判断はご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。スタンスミスの魅力に深くハマるのも、また楽しいものです。あなたにとって最高の相棒となる一足に出会えることを願っています!
